旅行しながら、ちゃんと文章で残しておくって大事だなあと思った。イタリアに行くのはこれが2回目で、前回にも行ったところとも結構被っているのだが、どうにも忘れていることが多い。もう4年が経ち、コロナ前後でも大きく変わっているだろうけれど、記憶というのはいい加減なものだ。
前回のイタリアも、その後行ったバリや、国内のいろんな旅行も遡りながら書くかもしれないし、書かないかもしれない。
コロナも少しは落ち着いてきたので、いよいよ海外に行くことにした。とはいえ相変わらず日本発着の航空券は高すぎるので、韓国⇔イタリアと日本⇔韓国を別で取ることにした。GWに行った前回と同じことをしている。ヨーロッパでは最後に行ったのがイタリアなので2回目だが、やはりごはんが一番おいしいのがイタリアだったと思う。とにかくごはんがおいしいことが肝心。そんな理由だった。
あとは、前回は少し急いで有名どころを回ってしまったので、主に美術館をゆっくり回りたいと思い、余裕をもった旅程を組むことにした。
旅程
日本時間土曜:成田出発→仁川乗り継ぎ(ソウルへ)→
火曜:フィレンツェ→ローマ
水曜:ローマ→ナポリ
金曜:ナポリ→ローマ
土曜:ローマ
日曜:ローマ→ヘルシンキ→
日本時間月曜:仁川→成田到着
0日目@韓国(乗り継ぎ)
というわけで早速アシアナ航空でソウル・仁川へ。トランジットが半日ほどあったので、韓国に入国した。最近韓国も簡易ビザのようなものが必要になっており、事前に申請した。
仁川からソウルへは前回と同じ高速鉄道を使った。インターネットで割引のチケットが売られており、それを買うと表示される番号を空港駅の券売機に入力すれば発券される。たしか100円くらいは安くなった。
着いたときにはもう夕方になっており、あまり時間もなかったので、晩ごはんだけ食べることにした。
同行者のリクエストで参鶏湯(@高峰参鶏湯)を食べた。本場で食べると複雑な薬味が本格的という感じ。語彙力。
今回、ヨーロッパで使う用のsimカードはamazonで買っておいたのだが、韓国で通じるものは用意していなかった。到着してから、楽天モバイルが海外でも2GBまで?無料ということを知った。オフラインマップはダウンロードしておいたが、それでもインターネットに繋がらないのはなんとなく不安で不便なのでとても助かった。
仁川に戻る。この先のトランジットもあるのでシャワーを浴びたいと思い、空港のシャワールームに行くが、コロナ禍の名残か、閉まってばかりだった。1カ所だけ、トランジット用の休息スペースの近くのシャワールームは営業していそうだったが、利用可能時間が終わっていた。
今回は初めてフィンエアーを利用。仁川⇔ローマ往復で10万強とかだった。乗り継ぎが少ない中だと、フィンエアーかトルコ航空が良さそうだったが、トルコは地震の影響がまだあるかなと思い、フィンエアーを選択した。イスタンブールの空港は普段通りだったっぽい。
離陸してほどなく、1回目の機内食が出た。さっき食べたばかりだったが、食べられる時に食べておこうと思い、食べることにした。ロシア上空を通れないため、仁川→ヘルシンキはなんと北極海へ迂回する航路になっていた。長距離の飛行機はかなり久しぶりだが、その中でもぶっちぎりで一番長い搭乗時間になった。
寝る前に「イエスマン」という映画を見た。大学時代の友人のLINEのトプ画で知っていたが、映画は見たことがなかったのでちょうどよかった。その友人もたしか見たことはないと言っていた気がする。見終わったら眠くなってきたので、4時間くらいは寝た気がする。ヨーロッパ時間の朝?に2度目の機内食が出た。
ヘルシンキ空港に到着。一気にヨーロッパに来た感じがした。特に空港の物価は、以前のオスロでもそうだったが目を見張るものがある。円安のせいもあるが、水ひとつ取っても500円弱した。幸い、空のペットボトルを持っておけば詰められる。ヘルシンキからがシェンゲン圏なので、トランジットの間に入国審査がある。
ヘルシンキ→ローマの便では、急に西洋人の乗客が増えた。英語もおぼつかないし、久しぶりなこともあり、なんとなく緊張していた。
1日目:ローマからフィレンツェへ移動
ローマ・FCO空港に到着。空港から駅、こんなに遠かったっけ。ターミナルで駅を探していたら乗ろうとしていた電車(レオナルド・エクスプレスみたいな名前の特急)に乗り遅れたが、特急より安い普通の列車に乗れたので、結果オーライ感があった。急いでなければこっちでもよさそう。
ローマ・テルミニ駅は記憶と全然違う雰囲気になっていた。どうやら改装があったらしい。エキナカにフードコートができたということだったが、見つけられず、結局普通に駅の上にあるピザ屋に入った。イタリアでの一食めはピザだった。
感動!というほどではないが、でも駅の中でもちゃんとしたピザ窯で焼いていて、イタリア人のこだわりを感じた。
この日からはフィレンツェだったので、ローマでは昼食のみとし、italoで移動。1時間ほど。なんとなく国鉄の新幹線よりitaloはかっこよくて好きだったけど、wi-fiがほとんどあてにならなかった。(まあ東海道新幹線もトンネル入るたびに弱くなるし30分で切れるし…)
14時、フィレンツェに到着。駅と、大聖堂などがある中心地は歩いて10分くらいの距離で、意外と徒歩で回れる手軽なサイズの都市である。
シャンプーなどの日用品は現地調達のつもりだったので、駅前にあるスーパーマーケットCONADに入り、水などとともに購入した。1週間以上滞在するとなると、持って歩くのもかさばるし、現地で買ってしまうのも良いと思う。惣菜などもおいしそうだったので、長期滞在するならこういうところで買うのもありだなぁと思った。
ホテル(Hotel Nizza)はチェックイン可能時間より前だったので、とりあえず荷物預けだけでもと思い訪れてみたが、部屋に入れてもらえた。トランジットも含め丸2日くらい経っているので、とりあえずシャワーを浴びてから街を歩くことにした。
そもそもフィレンツェには前回も訪れている。前回は朝にベネチアから移動してきて、1日でドゥオーモ→鐘楼→ミケランジェロ広場→ウフィツィ美術館と巡って夜にローマに向かうという詰め込みだった。ただでさえ詰め込んでいるのに、ドゥオーモのクーポラや鐘楼では上に登ることにしたし、フィレンツェ内はすべて徒歩だったので、足がまさしく棒になっていた気がする。4年が経って、もうそんな体力はないのではないかと自制した。
正直、イタリアに到着したときからずっと気が張っていた。気をつけるのは当然だが、やはり治安のこと、持ち物や周りを警戒していないといけなかった。(そうは言っても、以前よりは弛んでいたところもあったかもしれない。)ホテルに着いた時にはそのまま寝てしまいたいくらいだったが、フィレンツェ観光に充てる予定の明後日の天気が思わしくないようだったので、できるだけ今日のうちに回っておきたかったので、がんばって出ることにした。
まずは、ホテルからもほど近いサンタ・マリア・ノヴェッラ教会に入ることにした。前回は存在を片目に見ながら通り過ぎた程度だったが、せっかくなので入ってみることにした。
教会の中は静かで治安の心配も少ないので、ホテルの部屋の次くらいに気を休められる。それだけで良いものだが、意外に(?)大きく、また内部の絢爛さに驚いた。ひさしぶりのヨーロッパらしさを体感したからか、最初の感動はやはり大きい。
その後はフィレンツェの定番の薬局、ドゥオーモ周辺を歩き回る。
そうこうしているうちに夕方になり、太陽が沈み始めた。アルノ川のヴェッキオ橋の近くに腰掛け、たくさんの人が同じように川沿いに座っている光景を見て、京都の鴨川と同じようなものだなと思った。こちらの方が間隔は狭く、人はたくさんいるが。
以前来た時より、明確にアジア人が少なくなっていた。観光客自体はたくさんいるのだが、中国人や日本人に出くわす頻度が大きく下がった。その分街の中ではマイノリティーになっている。
ここまで慌ただしく移動してきたこともあり、ここで座っていた時に、ああ遠く離れたところに来たんだなぁということを感じた。
さて今回の旅行はとにかくイタリアで美味いイタリアンを食べ続けることにある。夕食はIl Santo Bevitoreを予約した。開店の時間だけ空いていたので、開店すぐに入ったが、そこからあっという間に満席になったので、人気店なのだろう。
メインの肉料理もよかったが、肉となるとどうしても日本と比べてしまうし、ビストロ的な、よくある味付けという点であまり印象に残らなかった。いわゆるイタリアンという感じではなかったのもあるが、まだ飽きてない。
2日目:ピサ・チンクエテッレ
この日は朝からピサへ。ピサへはローカル線で1時間弱くらい。フィレンツェの駅ナカのパン屋でクロワッサンとコーヒーを買って、電車で食べながら向かう。
ピサは本当に斜塔のあるところという街で、この広場に観光客のすべてが吸い込まれている。本当に人が多かった。
なにやら高校生くらいの集団が多く、ハイタッチを求められたり、Tシャツにサインを求められたりした。💯が書かれたTシャツを着ている人が多く、後で調べるとどうやら卒業シーズンらしい。イタリアの高校の最終試験100日前から、願掛けのようなもので、100にかけた何かをする(100人にサインをもらうとか、100人と写真を撮るとか)のがならわしらしい。
いや勉強しろよと思わなくもないが、最後の"great escape"らしい。まあいろいろサボって来ている自分が言えた話ではない。
The most common trend seems to be a “great escape”, a trip with friends, just a few days to escape the routine before jumping headlong into the first of the “neverending exams” of life.
The “100 Giorni”: the official countdown to the final High School state examination – RANDOM Times •
ピサは正直ここくらいしかみるところがない(←調べ不足説)ので、この日はさらに足を伸ばして、チンクエテッレまで移動した。海岸にある5つの(cinque)村(terre)ということで、オンシーズンは当然夏であり、今はまだオフシーズンである。そのせいで電車の本数も少なく、人も少ないらしいが、来てしまったものはしょうがない。
チンクエテッレに行くには、ピサからさらにローカル線でラ・スペツィアまで移動し、そこからフリー乗車券のようなものを購入してさらに電車を乗り継ぐ。電車が少なく、乗り継ぎの時間があったので、ラ・スペツィアで昼食を取ることにした。
人も少なく、観光に適した街という感じではないが、落ち着いた雰囲気で、急な斜面に階段があり高い建物が並んでいるという、少し変わった街並みであった。
ランチはGoogleマップで家庭料理レストランと書かれていたお店で、シンプルな味付けだったがこれがなかなかよかった。
肝心のチンクエテッレは、残念ながら天気が微妙で、海が映えず絶景とはいかなかった。船で回ることもできるようだが、4月以降の運行である。オフシーズンなので仕方ない。またリベンジしたい。
逆にオフシーズンだからなのか、ボーイスカウトか遠足あたりの学生の集団が電車にいた。座れなかったのでドア付近に立っていたら、引率の先生と思わしき人が3人いた。うち2人は自分の小学校時代の先生と風貌が似ていたので、どこでも先生というのは同じような雰囲気なのだと思っていたら、もう1人はしっかりタトゥーの入ったいかつい人だった。思い込みはよくない。
結局、リオマッジョーレ→マナローラ→ヴェルネッツァを訪れ、夜にフィレンツェに戻った。電車に乗っている時間も長かったので少し疲れた。
帰りの途中、乗り換えのラ・スペツィアで時間があったので、飲み物を買おうと、Googleマップで徒歩4分のCOOPに向かった。道がわからず、結局10分以上かかった。電車の時間に遅れそうだったので諦めようとしたが、COOPの店内が駅の改札みたいになっており、レジを通らないと出られない。しかも出ようにもレシートのバーコードが必要ということで困ったので、結局当初の目的の水を購入した。焦った。
夕食。フィレンツェは肉料理、特にTボーンステーキが有名なのだが、隣の客が頬張っているサイズを見てさすがにそこまで腹に入る気がしなかったので遠慮した。日本人にも合う味付けということもあるだろうが、どれもおいしかった。メインを食べ終える頃には腹いっぱいになっており、デザートはメニューではなく実際にカートに載せて見せてくれるのだが、泣く泣くNo, thanksを伝えることになった。
あのティラミスかプリン、食べたかった…
まだ飽きてはないが、腹がいっぱいである。
3日目:フィレンツェにて
この日はフィレンツェの美術館をめぐることにした。
まずはウフィツィ美術館。ここは以前も来たのだが、前回は人が多すぎたのと旅程のせいでゆっくり見て回れなかった。今回は予約の際に、朝の8時半に入るチケットを購入できた。8時台に入るチケットは通常より4ユーロくらい安く、早起きは4ユーロの徳である。
ウフィツィ美術館は名画も多く、混んでいなければそれらをじっくり鑑賞できる。
朝ごはんを食べずに美術館をめぐったのでお腹が空いてきた。ウフィツィのすぐ近くにある有名なパニーニの店でテイクアウトし、シニョリーア広場あたりで腰掛けて食べた。これひとつで腹いっぱいになれる。
また街歩きをして、昼のアカデミア美術館の予約の時間まで少し空いていたので、アカデミア美術館の近くにあるCentral marketに入り、2階のフードコートでパスタを食べた。他にも美味しそうな店がいろいろあった。
時間になったのでアカデミア美術館に向かう。ウフィツィもそうだが、事前予約した時間にそのまま入口に向かうのではなく、近くにあるチケットオフィスに行って引き換えてもらう必要がある。この一手間は無駄な気がする。それと予約せずに並んでいる人も結構いる。どれくらい待てば入れるんだろうか。
アカデミア美術館は前回はパスしたが、とにかくダヴィデ像が有名なところ。これをみるために来ている人がほとんどである。
フィレンツェの予定はここまでで、ローマまでのitaloの時間まで少しあったので、カフェに入ることにした。なんとラーメン店が併設されていた。日本人が作っているらしく、割とちゃんとしたラーメンぽかった。イタリアンに飽きたらラーメンだなと思った。