('19/1)冬のノルウェー①オーロラ編@トロムソ

昨年の10月ごろだろうか、11月のヨーロッパを控えていたにもかかわらず、1月のブリュッセル行き直行航空券(ANA)が8万そこらだったので、勢いで買ってしまった。1月、どこ行こうかなと考えていたときに、オーロラを思い出した。やっぱり北欧、行くかと。どうせなら、地理の資料集に出てきたフィヨルドってやつをみてみたいぞ、ということでオーロラとフィヨルドを見る1週間のノルウェー旅行が決まった。

 

オーロラは天気や地磁気にも左右され、行っても必ず見られるとは限らないらしい。自分は旅行でこれまでほとんど天気に恵まれなかったので、年が明けたあたりから、徳を積もうとかなり善行を重ねるようにした。

 

1日目

ブリュッセル着。今回はちゃんと着いてくれた。軽く観光する時間もあった。

ルーバン泊

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2度目のグランパレス。今回は晴れている。前回と同じ構図という芸のなさ。

2日目

ブリュッセルからまずはオスロへ。悪名高き(?)ルフトハンザでミュンヘン経由。ブリュッセルの出発は6時なのだが、電車を調べると始発で空港着が30分前らしい。オンラインチェックインを済ませているとはいえ、さすがに間に合う気がしない。

空港駅着。エスカレーターから遠いところだった、初手ミスか。空港駅はもう4回目くらいなので改札や出方はわかっている。

空港の出発ターミナルへのエスカレーターをかけあがる。途中、銃(それもでかいやつ)を肩から下げた軍隊みたいな人らとぶつかりそうになり、血の気が引く。Go aheadとやさしく先に行かせてくれた。ブリュッセル空港で銃をさげた人たちが警備しているっぽいことは知っていたけど、間近で見るとビビる。

出発ターミナル。手荷物検査でやらかすおそれがあるので、ひたすらダッシュ

手荷物検査。案の定、自分の荷物は分けられて保安官の元へ。なんかしょっちゅう引っかかる。今度はなんやねん。

保安官「これ何?」(カイロを指差して)

ぼく(カイロって英語でなんなん…そもそもカイロって外国にあるんか…?)

ぼく「It can make me warmer.」(手で揉むようなジェスチャー

保安官「OK, OK. Thank you.」(ちょっと笑ってる)

これだけで済んだので、あとはゲートまで走るだけ。途中の電光掲示板には、BOARDINGの文字。LASTみたいなのは書かれてなかったのでたぶんいけるなと思いつつダッシュ。なんとかセーフ。ひさしぶりにこんな走った。

搭乗の列に並びながら、カイロの英語を確認。また次の空港の検査で聞かれたらしょうがない。disposable hand warmerとかheat packとからしい。これは通じてるやろ実際と自分の適当な説明を自画自賛する。

 

…ちなみにこのカイロ、あれほど寒かったノルウェーで一度も出していない。持っていかなくてもよかったな。

 

ところでこれだけダッシュしたので、喉がありえんかわいている。しょうがないので自販機を見るも、値段(たしか3ユーロくらいしたっけ)をみて引き返す。これでルフトハンザ出さへんかったら許さんと思っていたが、さすがにちゃんとくれた。そんなにおいしいわけじゃないけどサンドウィッチも出してくれた。

ミュンヘン着。

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ドイツビールを買って、朝から酒を飲む。最高。

オスロ行きのトランジットはルフトハンザどうしでゲートも近く、簡単だった。

オスロ着。次はルフトハンザからSASの乗り換えなのと、時間もあったのでいったんゲートを出ることにした。特に出なくてもたぶん大丈夫だった。別で取っていた航空券だったのでなんとなく出た方がいいのかなという気がした。

昼になっていたので、オスロ空港で何か買おうかと思ったが、ここでノルウェーの物価を知る。ありえん高い。キオスクで売っていた、青リンゴ+300mlくらいの水+ちっさいパンで計400円くらいとかいう激安セットをかろうじて購入。どう考えてもドイツで買っておいて、意地でもオスロでゲートを出ない選択肢が正解。北欧の物価を早くも思い知る。

オスロ空港にはグランドピアノが置かれていて、たぶんだれでも弾いていいよ的な感じだった。弾き逃げ的な感じでちょっとずつ聞こえてくるメロディー、どれもすごいきれいで、文化的な民度高すぎひん?ってなった。最後乗り際に聞こえてきたのが月光の第1楽章で、明るい空港の雰囲気とのミスマッチに笑ってしまった。

次のSASは、今回の目的地トロムソ行き。トロムソはノルウェーの中でもかなり北にある、オーロラがよく見える小さな町だそうだ。現地発着のツアーも多く、割となんとかなりそうだという期待を込めて、3泊することにしていた。

ちなみにSASLCC?らしく、飲食物はすべて有料。オスロを出てしばらくはかなりくもっていて、初日は期待できないかもしれないと思いながら窓の外を見る。

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トロムソ空港に到着。空港から市街地に向かう手段は多分限られていて、普通のバス、シャトルバス(Flybussen;SASが運営してるとからしい、違ったかも)、タクシーくらいだったと思う。シャトルバスは行き先がなんとか病院と市街地の2種類あって、券売機みたら普通にわかる。学割の往復でちょっと安くなる。たしかベルゲンやオスロでもFlybussenはあるけど、トラムや鉄道の方が安い。その点トロムソはほとんど手段がない。

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到着ゲート出てすぐしたらFlybussenの券売機がある。

市街地に到着。泊まったホテル(Smarthotel Tromso)はバス停からほど近かったが、完全に雪道。これが冬のノルウェーか。当然滑る。スノーブーツを買っていたが、これ普通の靴やったら死んでた。ABCマートで買った3500円くらいのやつやったけど十分効く。このあとオーロラツアーで雪道歩いたりしたけど事足りる。ただそれでも足先は冷えるから靴下は重ねた方がいい。

初日のオーロラツアーまではまだ時間があったので、晩ごはんを考えることにした。オーロラツアーはだいたい1時とか2時とかまである。なんか食べておきたい。調べたところトロムソのごはんもありえん高そうだし、特に名物があるとしてもこの後のベルゲンやオスロに譲ろうと考え、スーパーを物色。何軒かスーパーがあり、水とかも大きいペットボトル買っておくと良い。酒も売ってる。食べ物は詰め放題のサラダ(サラダに乗ってそうな鶏とかたまごとかも詰められる)とパンを購入。ホテルのロビーフロアには食器や電子レンジがあったので、冷凍ピザを買っている人なんかもいた。さらに、いつでも自由に飲めるコーヒーや水がある。

 

そうこうしているうちにオーロラツアーの時間。3泊とも別のツアーを予約したのだが、初日は大きめのバスで移動するタイプのやつ。これはけっこうバス自体のホスピタリティがよく、人もそこまで多くなかったのでのびのび使えた。Wi-Fiも通っているし、トイレもある。出発時は晴れていたので期待していたが、ガイドの話によるとそこまですごい期待できるわけではないらしい。晴れてたらいつでも見えるわけではないらしい(それはそう)そういえば当然ガイドは英語。以前オーストラリアに行った時現地ツアーも全部日本語でH.I.S.のすごさを思い知ったのだが、今回はそんなわけなかった。日本から全部セットのツアーだったら違うのかもしれないけれど今回は自分たちで全部組んだので、英語は聞き取れないといけない。(でもたぶん半分くらいしかわかってない、特に問題はない)

出発してだいぶ走らせる。止まった最初のスポットからは、オーロラこそ見えなかったけれど星が綺麗に見えた。今までみた星空の中でも1,2を争うレベル。争う相手は富士山の山小屋。前も書いたかもしれない。

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2回目のスポットでもオーロラは見えない。今日は無理な日かもね、と言いながらガイドはキャンプファイヤーの準備を始める。ホットチョコレートやクッキーをもらいながら、自分と同行者はミラーレスで星空を撮ろうと苦心する。フラッシュとかの特別なやつを持っていなければ、周りに強い光のないようにして露光30秒とかにしたら結構撮れる。三脚持ってくればよかった。持っていなければ固まってる雪の上に手袋とか置いてそこにカメラ置けば撮れなくはない。ただ、待ってる間手が寒い。

何気なく星空を撮っていたら、山の裏が緑にぼんやり光っている。ただすごく弱い。これがオーロラ?と思って聞いたら、確かに出ているらしい。移動するぞ、とガイドはキャンプファイヤーの薪を放置してバスに飛び乗る。

移動した先からは、やっと念願のオーロラが見えた。写真で撮ればけっこう緑なんだけど、肉眼では白っぽく見える。言われなければ雲かなぁと思ってしまうくらいだ。

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写真に撮ると緑だけど、肉眼では白。

こんなもんなんかなぁ、と思いつつ、それでも見れたのはうれしくて、興奮しながらホテルまで戻る。たぶん2時とかそれくらいなので、帰ったら即爆睡。

 

3日目

朝はホテルの朝食があるのでいったん起床。朝食はまあまあ高かったけどそれでも外に出ることを思えば安いんじゃないか、ここで爆食いしとけば昼食べなくても最悪いけるんじゃないかなどと思い予約したのだが、実際割といけた。現に朝食を食べたあとは2度寝してしまい、起きたら夕方だった。昨日と同じスーパーに行き、サラダとパンを買って、ホテルで食べる。

この日のオーロラツアーは10人そこらのロケバスみたいな小さな車に乗っていろいろ動き回るタイプのやつ。後で気づいたんだけどこれ結構しんどい。車自体はいいんだけど、トイレにいけない。みんなトイレ行きたくならんの?って思いながらひたすら我慢した。ただ、トイレ問題がうまく解決できるなら(できるのか?)たぶんこっちの方がおすすめ。(ちょっと高かかったかもしれないけれど)移動しやすいので、その日の状況に応じてかなり移動してくれるし、バスじゃここでは停められないなという場所も結構あった。

基本、肉眼で見えるのは白なんだけど、かなり良く見えた。ちょっと色みがかっているくらいには見えたので、かなり強いレベルなんだろうなと思った。

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三脚持っていくべきだった。

4日目

この日は目覚めもそこそこに朝から犬ぞり体験。スノーモービルとかもあったはずだけど、やっぱハスキーだよなということになり犬ぞりへ。オーロラのガイドの英語は聞けなくてもなんとかなるんだけど、こっちのインストラクターの言うことは聞けないと犬ぞりの操縦ができない。必死で聞いた。

正直なめていたけれど、かなり楽しい。これはよかった。途中の道が糞臭いことを除けば最高。晴れていたので景色もいいし、結構犬は飛ばしてくれる。登りをどれだけ本気出してくれるかは犬次第っぽい。

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昼に戻ってきて、ここで初めてトロムソの町をぶらり。かなり小さな町で、有名なのはガラス張り(?)の教会とか、ロープウェイとかいろいろあるっぽいんだけど、あんまり時間もなかったので町の真ん中にある教会と、世界最北端のセブンイレブンに。

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nanacoは使えない。

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トロムソの街並み。

今回のオーロラツアーも大きめのバスで行くやつ。トイレがあって安心。正直2晩目のツアーでかなり満足していたし、あれ以上って見えるのかなと思っていて期待値はかなり低かった。最初に降ろされて見えたしろっぽいオーロラは正直昨日レベルだなと思って、早めにバスに戻るくらい。もちろん3日じゃ全く見えないということも珍しくないらしく、すでにかなり運はいい方なのだと思う。

ただここからが違った。この日はかなり強く(磁気的なやつ)はっきり緑に見えた。それだけじゃなくて、紫から赤っぽいような色もしていたし、なんならめっちゃ動いていた。ガイドさんがDancing!!とかなり興奮していたし、実際Dancingだった。

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いや昨日までも十分よかったけど、あれだけだったらもしかしたらここまでオーロラすげーとはならなかった気がする。だけどあれを見られるなら、地球の一番てっぺんまで行くだけのことはあると、自信を持って言える。

ガイドさんが今シーズン一番と言っていたから、引き当てる運は大事なんだろうなと。年明けから積んできた徳のおかげかはわからない。

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番外編。トロムソには世界最北端(?)の醸造所があるらしい。

5日目

この日はトロムソからベルゲンへの移動。Googleで検索したらGoogleフライトとかいうのに出てきたWideroe航空とかいう謎のLCC(?)があったので予約。Expediaではノルウェー語でないとWideroe航空の予約はできない謎仕様だったので、航空会社のWebサイトから予約。マイナー経路だからか知らないけれど明らかな外人は自分たちくらいだった。SASのときは一応日本人とか中国人いたんだけどなぁ。

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いや路面凍ってるやろ。

トロムソを離れ、ベルゲンまでひとっ飛び。ベルゲンからオスロまでのフィヨルド旅は次回。